CICの異動情報が消えない！原因と対策を解説します

「延滞金をすべて返したのにCICの異動情報が消えないなあ。どうすればいいんだろう...」

今回はこういった疑問にお答えしていきます。

クレジットカードやローンを長期延滞したり、自己破産などの手続きをすると信用情報機関のCICにの「26.返済状況」に『異動情報』が書かれます。これが世間で言う「ブラックリスト」の状態で、こうなるとクレジットカードの審査にはなかなか通りません。

しかし延滞したお金をすべて払ってもCICから異動情報がすぐに消えることはありません。その原因と解決策をここでは解説していきます。

CICの異動情報は完済から最長5年経たないと消えない

CICから異動情報が消えない理由として考えられるのは主に2つ。

まず1つ目の理由ですが、CICに登録された異動情報はカード会社やローン会社に延滞金が残っている限りずっと残り続けます。

そして延滞金を完済しても、そこから最長5年待って保有期限が来ないと異動情報は消えません。

つまり異動情報が載ってしまってから、次にクレジットカードが普通に作れる状態に戻るまでは、最長で5年はかかるということ。

最長でと書くと「じゃあもっと早く消えることもあるの？」ということになりますが、まずそういったケースはありません。基本的には5年待たないとダメと考えましょう。

私自身がブラックリストになった経験があるのでわかりますが、クレジットカードが作れないとネットショッピングで買い物ができなかったりETCカードが作りにくかったりと、日常生活で微妙に不便を感じることが多くありました。

もっと身近なところでいうと、携帯電話の分割契約（実質0円含む）もローン扱いになるので、ブラックリストだとなかなか通りません。

下記のように異動情報が残っていても作りやすいクレジットカードはあるものの、世の中のほとんどのカードはまず持つことができないと覚悟しておいたほうがいいでしょう。

CICの異動情報がいつ消えるかの一覧

CICに載っている異動情報がいつ消えるのかについては最長で5年ですが、開始するタイミングが延滞や任意整理、自己破産などのケースで異なります。以下のようにまとめました。

※1 任意整理自体の記録はCIC残らないがそれまでに3ヶ月以上の延滞があるとブラックリストになる

※2 自己破産の履歴はKSCでは10年残る

このようにクレジットカードの延滞が残っている限り、異動情報も半永久的に消えることがありません。まずは負債を早めに完済させたり、もし難しければ任意整理や自己破産などの対策をとるようにしましょう。

ちなみに上でも書きましたが、自己破産についてはCIC上では5年で情報が消えるものの、KSCという信用情報機関では10年間もデータが残ります。

審査でCICしかチェックしないカード会社なら問題ありませんが、たとえば銀行ローンを契約するときはKSCの情報を見られてしまうので不利になってしまうでしょう。そう考えると、自己破産した人が安心してクレジット契約できるのには10年かかるということですね。

キリン

CIC、JICC、KSCの3社はそれぞれの信用データを共有できるから、どれか1つだけ履歴が消えても他で残ってたら分かっちゃうんだよねー

CICの保有期限も参考にしよう

5年で消えるのはわかったけど、自分の異動情報が何年何月に消えるのか確認したい！...という人はCICの開示データの右上に「2.保有期限」と書かれているので確認してください。

以下は実際にCICの大阪窓口で私が開示した、ある会社とのクレジット契約のデータです。

延滞中などでまだ契約が終了してなければ保有期限には期日が載らない

赤枠の部分に保有期限が書かれていますね。CICのカスタマーセンターに問い合わせたところ、このデータは「令和元年（2019年）7月1日」に消えるということです。

保有期限については下の記事でも詳しく書いているので参考にしてください。

保有期限を過ぎても異動情報が消えないならすぐに問い合わせよう

男性

もし保有期限を過ぎてもCICの異動情報が消えてなかったらどうしたらいいの？

こういった場合が消えない2つ目の理由です。これに気づいたらすぐに登録元のカード会社やローン会社に問い合わせてください。

たとえば何らかミスで保有期限が過ぎているのにまだ契約情報が残っているなら、誤りが認められれば削除されます。めったにあることではありませんが、もしも気づいたら迅速に動きましょう。

当然、まだ保有期限が来ていない信用情報については、ミスがないかぎり訂正されることはありません。

キリン

たまーに同姓同名の人の信用情報が載ることがあるらしいけど...まあ滅多にないだとうね

登録元の会社が対応してくれなければCICに相談しよう

登録された信用情報を訂正したくても会社が応じてくれない場合、CICに連絡すれば対応してくれることがあります。以下はCIC公式サイトからの引用です。

なお、次の場合にはCICから登録元会社への調査を実施することができます。

(1)お客様から登録元会社へお問い合わせを行った結果、解決できない場合であって、かつ誤った信用情報が登録されている可能性がある場合

(2)お客様から登録元会社へのお問い合わせができない合理的な理由があり、かつ誤った信用情報が登録されている可能性がある場合

引用元：https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre02/002593.html

まあほとんどの会社は連絡すれば訂正に応じてくれると思いますが、万が一何もしてくれなさそうであればCICに相談してみましょう。

ちなみにCICのカスタマーセンターの電話番号は050から始まるナビダイヤルです。携帯電話からかけるとかなり料金が高くなるので、固定電話がある人はそちらから連絡することをおすすめします。

おわりに

以上、CICの異動情報が消えない原因について書きました。

自己破産でなければ、CICを含むどの信用情報機関でも完済して5年で異動情報は消えるので気長に待ちましょう。

そしてブラックリストではなくなったのになぜかカードの審査に通らない...という人はクレジットヒストリーがまだ育っていない以外にも、上で書いたように手違いで異動情報が残っていることもあるので、1度CICを開示してみてはいかがでしょうか。